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掬い上げてね 夢。

​作成:22歳

深海から上がった泡のような淡い光に誘われた恋だった

星と砂 灯り始めたのは帰り道 水面下揺れる遠い空

このまま君が消えてしまいそうで私は怖くてぎゅっと手を握ったの

本当はね 起きてたよ。

貴方の横顔を独り占めにできるあの海岸沿いの街

貴方が住む街 二人で住む街に帰ろう

きつく抱かれた夜には

決まって貴方は私が眠るまで待っていてくれるよね

怖いの 不安なの 大丈夫だよ

長いトンネル出口はすぐそこ 掬い上げてね 夢。

何処まで行けるかな このまま二人で

何処まで居れるかな 貴方と二人で

そんな顔似合わないよ 笑っていてほしい

ずっと一緒にいれたなら

夜の闇を二人は手を繋ぎ走り出す

笑っておくれ 笑っておくれ

深い眠り就いた日にはきっと貴方の隣がいい

分かっていたんだろう 枯れた水たまり 一人で泣いて

何が起きようと照らし出す光を見失わぬように

手を繋いでいて   約束だよ。

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